脊椎骨折
【脊椎骨折とは】
脊椎骨折とは、背骨(脊椎)を構成する椎骨が、外傷や骨粗鬆症などによって折れた状態です。脊椎は、頸椎、胸椎、腰椎、仙椎、尾椎に分かれており、どの部位でも骨折が起こりえます。骨折の程度や部位によっては、神経損傷を伴い、麻痺などの重篤な後遺症を残すこともあります。
【脊椎骨折の原因】
脊椎骨折の主な原因は、以下の通りです。
- 外傷:転倒や交通事故など、外部からの強い衝撃によって起こります。
- 骨粗鬆症:骨密度が低下し、骨が脆くなることで、軽微な外力でも骨折しやすくなります。
- 腫瘍:脊椎に発生した腫瘍が骨を破壊し、骨折を引き起こすことがあります。
【脊椎骨折の症状】
主な症状は、激しい背中の痛みです。その他にも、以下のような症状が現れることがあります。
- 痛みの部位の圧痛や腫れ
- 神経症状:手足の痺れや麻痺、排尿・排便障害など
- 変形:背中が曲がるなど
症状は、骨折の程度や部位、神経損傷の有無によって異なります。
【検査・診断】
脊椎骨折の診断には、レントゲン検査が有用です。レントゲン検査では、骨折の有無や程度を確認することができます。また、問診や触診も診断の重要な手がかりとなります。問診では、受傷時の状況や症状について詳しくお伺いします。触診では、痛みの部位や変形の有無などを確認します。
【治療】
脊椎骨折の治療は、骨折の程度や部位、神経症状の有無によって異なります。
- 保存療法:軽度の骨折や神経症状がない場合は、安静、装具療法、薬物療法などを行います。
- 手術療法:骨折が不安定な場合や、神経症状がある場合は、手術が必要となることがあります。
【予防】
脊椎骨折の予防には、以下の点に注意することが大切です。
- 骨粗鬆症予防:バランスの取れた食事、適度な運動、日光浴などを心がけ、骨密度を維持しましょう。
- 転倒予防:家の中の段差をなくす、手すりを設置する、滑りにくい靴を履くなど、転倒予防対策を行いましょう。
- 姿勢改善:正しい姿勢を保つことは、脊椎への負担を軽減します。
【当院での治療】
当院では、脊椎骨折の治療として、薬物療法、リハビリテーション、装具療法などを行っています。理学療法士によるリハビリテーションでは、患者さんの状態に合わせた適切な運動療法や生活指導を提供いたします。
【よくある質問】
Q:脊椎骨折は自然に治りますか?
A:軽度の骨折は、自然に治ることもあります。しかし、骨折の程度や部位によっては、手術が必要になることもあります。
Q:脊椎骨折を放置するとどうなりますか?
A:痛みが慢性化したり、神経症状が悪化したりすることがあります。

