交通事故治療について
交通事故に遭われたこと、心からお見舞い申し上げます。
突然の出来事に、多くの疑問や不安を抱えていることと思います。治療の流れや手続き、費用についてお困りのことも多々あるかと思います。
事故に遭われた際は、たとえ大きな負傷をしていなくても身体に大きな負担がかかっています。軽傷の際にクリニックに行くことはもちろん、自覚症状がない場合でも早めにクリニックを受診することが大切です。
ほんの少しの違和感であっても、早期診断が慢性化を防ぐことに繋がりますので、お早目にご相談ください。
交通事故後に起こる代表的な症状
交通事故による代表的な症状に、むち打ちがあります。むち打ちは交通事故で良く知られているケガで、正式名称は「頸椎捻挫」または「外傷性頚部症候群」といいます。
むち打ちと呼ばれるだけに、首を鞭のようにしならせることで起こる負傷となります。
症状は首の痛みだけでなく、肩こりや吐き気、めまい、耳鳴り、首の可動域に制限が現れることがあります。症状が現れるまで時間がかかることがよくあり、最初は自覚症状を感じないこともしばしばです。
交通事故後によくみられる症状
下記のような症状がみられなくても交通事故に遭われた際は、必ず医療機関の診察を受けましょう。
- 首や腰の痛み
- 頭痛、めまい、吐き気
- 耳鳴り
- 脱力感
- コリ
- 手足の痺れや、だるさ
- 消化器系統の機能低下
- 食欲不振
など
交通事故治療で損しないための大切なポイント
1.自賠責保険を利用しましょう!
交通事故時、被害者の過失の割合によって状況は変わりますが、自賠責保険を利用することで自己負担なく治療を受けることが可能です。
ただし、自賠責保険が適用されない場合については、後ほど詳しく説明いたします。なお、車を運転する人は全員自賠責保険に加入する義務があるため、ほとんどの被害者が利用できます。
※社会保険が適用される場合、窓口で自己負担が発生することがありますのでご注意ください。詳細については、事前に保険会社に問い合わせることをおすすめします。
2.『交通事故証明書』を必ず警察署でもらいましょう!
加害者の自賠責保険を使用して医療費や慰謝料を受け取るには、「交通事故証明書」の交付が必要です。
警察署でこの証明書を取得してください(クリニックに持参していただく必要はありません)。
3.整形外科に通院する旨を保険会社に伝えましょう!
交通事故による通院の治療費は、基本的に加害者側の保険会社の負担となります。自賠責保険や任意保険を利用する場合は、保険会社に「かたの整形外科クリニック」に通院することを伝えてください。
※ 保険会社への連絡がないと、治療費が自己負担になってしまう可能性がありますので、ご注意ください。
4.症状の有無にかかわらず早めの受診・継続した通院を!
交通事故による損傷や体調の不調は、迅速な診断と適切な治療が非常に重要です。速やかな対応により、症状の早期回復や慢性化の予防が可能です。
「診断書」や「後遺障害診断書」の作成は医師のみが行えます。ただし、事故から医療機関への受診まで時間がかかると、事故との因果関係の証明が難しくなることがあります。
また、初診までの期間が空いていたり通院頻度が低かったりすると、治療の意思がないと判断されて「診断書」や「後遺障害診断書」を作成できなくなることがあるので注意が必要です。
※交通事故直後に症状が出なくても、後から現れる場合があります。上述の理由により「後遺障害診断書」が発行されないと、後遺障害を前提とする慰謝料や損害賠償金を受け取れない可能性があります。
当院の治療について
診察・検査
診察・検査整形外科専門医が診察を行います。必要に応じてレントゲン、超音波検査などの画像診断を行います。
交通事故での症状は、画像診断のみでは判別できないことがありますので、動作分析、姿勢の異常なども含めて判断し、早期改善するための治療方針をご提案させていただきます。
物理療法
物理療法物理療法は、症状に応じて温熱療法、電気療法、牽引療法などを用いて治療を行う方法です。
これらの療法は専用の機器を使用し、痛みの軽減や機能回復を目指して施術が行われます。一人ひとりの症状に合わせた治療プランを作成し、効果的にアプローチします。
リハビリテーション
リハビリテーション国家資格者である理学療法士のリハビリによる事故後のアフターケアに特に注力しています。
患部のマッサージだけでなく、疼痛部位をどの程度まで動かして良いのか、日常生活での注意点、自宅でのストレッチの仕方など患者様一人ひとりに合わせた治療を提供いたします。
交通事故治療でよくある質問
- 交通事故治療の流れを教えてください。
- 来院する前に相手の保険会社に、かたの整形外科クリニックで治療を受ける旨を連絡してください。また、来院時には必ず受付で交通事故治療であることを伝えてください。この情報が伝わっていない場合、手続きの関係で診察や治療の開始が遅れることがありますので、ご了承ください。その後、診察を行い治療方針の決定、リハビリ開始の流れとなります。
- 治療期間はどれくらいですか?
- 症状の程度により異なりますが、多くの方は3か月から6か月で治療を終えています。後遺症がある場合、治療に6か月から1年ほどかかることがあります。早期の回復を目指すためには、交通事故後にできるだけ速やかに医療機関で治療を開始することが重要です。
- ほかのクリニックで通院中なのですが、かたの整形外科クリニックで診てもらうことは可能ですか?
- 可能です。既に他のクリニックで治療中でも当院での治療に切り替えていただけます。事前に保険会社への連絡をお願いいたします。
- 接骨院に通いながらの通院は可能ですか?
- 可能ですが事前に必ずご相談ください。当院医師による定期的なフォローが必要です。
整骨院(接骨院)と整形外科の違いについて説明します。
整骨院(接骨院)では、柔道整復師という国家資格を持つ人が施術を行います。一般的には、症状を聞いた後に鍼やマッサージといった徒手療法、さらには牽引や光線療法を用いることが多いです。ただし、レントゲンなどの検査機器がないため、明確な原因の追求が重要な交通事故治療にはやや不向きです。また、出血の治療は行えません。
一方、整形外科では、整形外科医師の指示のもとでレントゲンなどの検査機器を使って原因を詳しく調査できます。さらに、徒手療法や牽引・電気療法に加え、湿布の処方や痛み止めの注射などの治療も可能です。後遺症が残った場合には、後遺症診断書を受け取ることもできます。