手指変形性関節症
手指の関節に変形が起こり、指の関節をつなぐ軟骨部分が磨り減り、関節骨が変形することで指に痛みが現れる疾患です。更年期以降の女性に多く見られます。主な原因は加齢による関節の老化ですが、指の使い過ぎも関与すると考えられています。単に指の関節が痛むだけでなく、腫れも来して「指が曲がりづらい」「小さい物を掴みにくい」といった不都合を招きがちです。関節リウマチとの鑑別が大切です。
【治療法について】
変形性指関節症の治療で大切なのは、痛みを抑えることです。痛みのコントロールには抗炎症剤の内服と外用薬で多少の効果はありますが、長期的にはあまり期待できません。
痛みが強く関節の腫脹がある場合にはステロイドの関節内注射が一時的には効果があります。テーピングや装具による局所の固定は、痛みのコントロールには効果的です。
治療法は、以下の4通りです。
- 薬物療法
- 温熱療法
- 装具療法
- 神経ブロック療法
【予防・改善のために】
強い力でつまむ動作を避けるよう、袋を開けるときは、はさみで切って開ける様にしましょう。
また、重い箱などを運ぶときには、取っ手を作るなどしてから持つようにし、手指手の負担を軽減することが大切です。
手をよく使う人は作業をするとき、1時間につき少なくとも10分間の休憩を心がけ、痛みがあれば、できるだけ早めに当院までご相談ください。