大腿骨骨折・大腿骨頸部骨折
大腿骨は股関節からすぐのところ(大腿骨頸部)で曲がっています。人間はその曲がった大腿骨で体を支えていますが、曲がったところは転倒や転落の時に外力が集中しやすく、骨折しやすいのです。
この骨折は骨粗鬆症で骨がもろくなった高齢者に多発します。
大腿骨頸部骨折では股関節部(脚の付け根)に痛みがあり、ほとんどの場合、立つことや歩くことができなくなります。
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【治療法について】
大概の場合は手術を行い、出来る限り早くリハビリを開始いたします。
その理由は、手術を行わない場合は、長い期間安静にする必要があり、その間に認知機能や筋肉が衰え、寝たきりとなってしまうことが多いからです。
ただ、手術や麻酔に耐えられないほど体力が低下していたり、体調が優れないときには、やむを得ず手術を行わない場合もございます。
治療法は、以下の2通りです。
- 理学療法(リハビリテーション)
- 外科的療法
【予防・改善のために】
大腿骨骨折・大腿骨頸部骨折は、転倒事故が一番の原因と言われています。そのため転倒を予防することがなによりも大切です。
下記の点に注意しましょう。
■転ばないための予防策
・適度な運動により骨が刺激されると、骨をつくる細胞の働きが活発になり骨量が増えます。運動により筋力やバランス能力を高めていきましょう。
・バリアフリーの環境、階段、廊下への手すりの整備、安定した靴と杖の使用、浴室には滑り止めのマットを使用するなど。
・骨にとって必要な栄養素はカルシウムです。併せてマグネシウム、ビタミンD、ビタミンKも積極的に摂取しましょう。