大腿骨頭壊死症
大腿骨頭壊死症(だいたいこっとうえししょう)は、骨頭への血流が妨げられて起こる病気です。骨折やその他の疾患が原因となって起こる場合もありますが、多くの場合、ステロイド剤の服用やアルコールの常時の摂りすぎが引き金となっています。
症状としては、骨頭の内部が懐死するだけで、そのまま治ってしまう場合や、ほとんど進行しない場合もあります。しかし、いったん進行すると、骨頭に陥没ができて関節面も変形し、寛骨臼が正常に保たれず破壊されていきます。最初のうちは、歩行時や階段の上り下りの際に股関節に痛みを感じる程度ですが、進行するとその痛みが持続するようになります。更に痛みのために筋肉が萎縮(いしゅく)し、股関節自体の動きが悪くなって、正常に歩けなくなってしまいます。
【治療法について】
治療法に関しては大きく分けて保存療法と手術療法の2種類となります。
症状が軽度、もしくは壊死の範囲が小さく、あまり体重の負荷がかからない場合は保存療法で経過を観察いたします。保存療法での治療が困難な場合は外科的療法(手術)にて根治を目指します。
治療法は、以下の4通りです。
- 薬物療法
- 理学療法(リハビリテーション)
- 装具療法
- 外科的療法
【予防・改善のために】
多くの場合、血流が妨げられることが原因であるため、アルコールの摂りすぎやステロイド剤の使用には十分注意が必要です。
また、歩行時には杖を使用したり、長距離歩行・階段の上り下り・重量物の運搬などを制限し、股関節への負担を軽減させてください。