急性腰痛症(ぎっくり腰)
【急性腰痛症(ぎっくり腰)とは】
急性腰痛症、一般に「ぎっくり腰」として知られるこの状態は、急に腰に激しい痛みが走る疾患です。筋肉、靭帯、椎間板などの組織が急な動作や過度の負荷によって損傷することで起こります。特に重い物を持ち上げたり、体を捻ったりした際に発生しやすいですが、原因がはっきりしない場合もあります。
【急性腰痛症(ぎっくり腰)の症状】
主な症状は、突然の激しい腰の痛みです。その他にも、以下のような症状が現れることがあります。
- 腰の筋肉の痙攣
- 腰の可動域制限
- 痛みによる姿勢の変化
- 場合によっては、臀部や太ももに痛み
症状の程度は、損傷の度合いによって異なります。
【検査・診断】
急性腰痛症の診断は、問診と触診が中心となります。問診では、発症時の状況や症状について詳しくお伺いします。触診では、痛みの部位や筋肉の緊張状態を確認します。通常、レントゲン検査などの画像検査は必要ありませんが、骨折などが疑われる場合は行うことがあります。
【治療】
急性腰痛症の治療は、保存療法が基本となります。
- 安静:発症後数日間は、無理せず安静に過ごしましょう。
- 冷却:発症直後は、患部を冷やすことで炎症を抑えます。
- 薬物療法:痛み止めや湿布などを用いて、痛みを和らげます。
- リハビリテーション:痛みが和らいできたら、腰の筋肉を強化し、柔軟性を高めるためのリハビリテーションを行います。
【予防】
急性腰痛症の予防には、以下の点に注意することが大切です。
- 正しい姿勢:正しい姿勢を保つことは、腰への負担を軽減します。
- 適度な運動:適度な運動は、腰や腹部の筋肉を強化し、柔軟性を高めます。
- ストレッチ:こまめなストレッチは、筋肉をほぐし、柔軟性を保ちます。
- 重いものを持ち上げる際は、腰を落として膝を曲げる:重いものを持ち上げる際は、腰への負担を軽減するために、正しい動作を心がけましょう。
- 冷え対策:体を冷やさないように、特に腰を温めましょう。
【当院での治療】
当院では、急性腰痛症の治療として、薬物療法、リハビリテーション、物理療法などを行っています。理学療法士によるリハビリテーションでは、患者さんの状態に合わせた適切な運動療法や生活指導を提供いたします。
【よくある質問】
Q:ぎっくり腰になったら、すぐに病院に行くべきですか?
A:激しい痛みで動けない場合や、足の痺れや麻痺がある場合は、すぐに医療機関を受診してください。
Q:ぎっくり腰になったら、お風呂に入っても良いですか?
A:発症後数日間は、炎症を抑えるためにシャワー程度にとどめ、湯船に浸かるのは控えましょう。
Q:ぎっくり腰に良いストレッチはありますか?
A:痛みが強い時期は安静が第一ですが、痛みが和らいできたら、腰に負担のかからない軽いストレッチから始めると良いでしょう。専門家の指導のもと、適切なストレッチを行うようにしましょう。

