足趾骨折など
裸足で過ごすことが多い日本人にとって、足の指の骨折は身近なケガの一つです。特に、小さなお子様や高齢者の方は、つまずきやすく、骨折しやすい傾向にあります。
「ぶつけただけ」「突き指しただけ」と軽く考えがちですが、放置すると痛みが長引いたり、後遺症が残ったりする可能性も。
この記事では、足の指の骨折について、原因、症状、治療法、予防法まで詳しく解説します。
【足の指の骨折:原因】
- 転倒・転落: つまずいたり、階段から落ちたりすることで、足の指に強い力が加わり、骨折することがあります。
- 重い物の落下: 足の指に重い物を落としてしまうと、骨折やひどい場合には複雑骨折になることがあります。
- スポーツ中のケガ: サッカーやバスケットボールなどのスポーツ中に、足の指をぶつけたり、捻ったりして骨折することがあります。
- 疲労骨折: 長距離のランニングやジャンプなど、足の指に繰り返し負担がかかることで、疲労骨折を起こすことがあります。
【足の指の骨折:症状】
- 激しい痛み: 骨折した部分に強い痛みが生じます。
- 腫れ・内出血: 骨折した部分が腫れたり、内出血を起こしたりします。
- 変形: 骨がずれて、指の形が変わってしまうことがあります。
- 歩行困難: 痛みや腫れのために、歩くのが困難になることがあります。
- 爪の変色・剥離: 骨折の衝撃で、爪が変色したり、剥がれたりすることがあります。
【病院へ行く目安】
- 歩けないほどの痛みがある
- 指が変形している
- 激しく腫れている
- 爪が剥がれている
このような症状が見られる場合は、骨折の可能性があるので、早めに整形外科を受診しましょう。
【足の指の骨折:治療法】
足の指の骨折の治療法は、骨折の程度によって異なります。
【保存療法】
軽度の骨折の場合、以下の保存療法を行います。
- 薬物療法: 鎮痛剤や湿布などを使用して、痛みを和らげます。
- 固定療法: 骨折した指と隣の指をテーピングで固定したり、添え木(シーネ)で固定したりします。
- リハビリテーション: 歩行の練習や、足の指の機能を回復させるためのリハビリを行います。
【手術療法】
重度の骨折や、保存療法で改善が見られない場合は、手術が必要になることがあります。
- 手術: 骨折した骨を元の位置に戻し、プレートやスクリューなどで固定します。
【足の指の骨折:予防法】
- 筋力トレーニング: 足の指や足首の筋力を鍛えることで、転倒やケガを防ぎます。
- バランス能力の向上: 片足立ちや足指じゃんけんなどの運動で、バランス感覚を養います。
- ストレッチ: 足首や足の指のストレッチをすることで、柔軟性を保ち、ケガを予防します。
- 靴選び: 足に合った靴を選び、転倒しにくいようにしましょう。
- 室内環境: 室内は整理整頓を心がけ、つまずきやすいものを置かないようにしましょう。
【足の指の骨折:全治期間】
足の指の骨折の全治期間は、骨折の種類、程度、治療法、患者さんの年齢や健康状態によって大きく異なります。
【軽度の骨折(ヒビ、剥離骨折など)】
- 固定期間: 3~4週間
- 全治期間: 4~6週間
【重度の骨折(複雑骨折、関節内骨折など)】
- 固定期間: 6週間以上
- 全治期間: 2~3ヶ月以上、場合によってはそれ以上
【手術後の場合】
- 全治期間: 3ヶ月以上、リハビリテーションの進捗状況によって変動上
【全治期間の目安】
- 骨折後2~3週間で仮骨(骨が修復される過程でできる組織)が形成され始めます。
- 3~6週間で骨癒合(骨が完全にくっつくこと)が完了します。
- 6週間~数ヶ月かけて、機能回復のためのリハビリテーションが行われます。
【全治期間を早めるために】
- 医師の指示に従い、適切な治療とリハビリテーションを行うことが重要です。
- 安静、挙上、冷却などの自己管理を徹底しましょう。
- 栄養バランスの取れた食事を摂り、骨の修復を促進しましょう。
【注意点】
- 全治期間はあくまで目安であり、個人差があります。
- 自己判断で治療を中断したり、無理な運動をしたりすると、治癒が遅れることがあります。
- 痛みや腫れが引かない場合は、医師に相談しましょう。