腰椎分離・すべり症
腰椎の分離とは、腰椎の関節を構成している付近の骨が切れてしまった状態を言います。
特に成長期にあるスポーツ選手に多く見られる障害で、繰り返しの負荷による腰椎の疲労骨折が原因と考えられています。
症状としては、腰を後ろへ反らせた時の腰の痛みなどがあります。
分離症は10代で起こりますが、それが原因となってその後次第にすべり症(椎体が前方にずれてくる)へと進行していく場合があります。
【治療法について】
治療法についてはは保存療法が第一選択です。腰椎分離は、大きく初期・進行期・終末期の3つの病期に分類されます。
初期と進行期は骨癒合が得られる可能性がありますが、終末期では非常に低いとされています。
早い段階で適切な治療を行うことができれば、完全に治す可能性が高く、一方で分離が進行すると、完全な治療はだんだん難しくなっていく特徴があります。
治療法は、以下の4通りです。
- 神経ブロック療法
- 温熱療法
- 理学療法(リハビリテーション)
- 装具療法
- 外科的療法
【予防・改善のために】
分離症があっても強い痛みや日常生活の障害なく生活できる場合が大部分です。
腹筋を常に意識して使うことや、腰痛が出た時に腰を意識的に動かしてストレッチすることなどが一般的な予防法となります。