反復性肩関節脱臼
転倒や事故などによるケガが原因で肩関節が脱臼し、その後、軽い力で脱臼を繰り返してしまう状態のことです。最初に明らかな外傷がないのに脱臼を繰り返す場合は、習慣性脱臼と呼びます。
最初に脱臼したときに2~3週間は十分に肩関節を固定し、その後リハビリなどをして2回目の脱臼を起こさないようにしますが、その後、肩関節の周囲の筋肉を強化することが大切になってきます。
【治療法について】
治療法は、以下の4通りです。
若い人は関節が柔らかく繰り返し脱臼しやすいため、装具を使って肩をできるだけ安静に保ち、固定期間を長めに設定して治療する必要があります。また何度も脱臼を繰り返している人は、患部の状態を考慮した上で、保存療法か外科的療法(手術)か相談しながら決めていきます。
スポーツ活動や日常生活などによって脱臼を繰り返してしまう場合は、当院にご相談ください。
- 薬物療法
- 理学療法(リハビリテーション)
- 装具療法
- 外科的療法
【予防・改善のために】
多くの場合はスポーツ活動によって脱臼を発症しますが、肩関節の柔軟性を取り戻して再発防止を図るためにも、適度にトレーニングを行うことが重要です。
手術にて治療を行った場合は、以下のようなスケジュールで運動療法を行います。
●術後リハビリのスケジュール(目安)
- 手術後 肩関節以外のリハビリを開始する
- 1週間後 肩関節の他動運動を開始する
- 2週間後 固定用装具を外す
- 1ヵ月後 日常生活での制限をなくす
- 2ヵ月後 軽度な運動を開始する
※接触のないスポーツ(野球など)は3ヵ月、接触のあるスポーツ(サッカーなど)は6ヵ月ほど経ってから開始します。