【医師が解説】「いつの間にか骨折」とは?放置すると怖い原因と予防法
「最近、背中が丸くなってきた気がする」
「以前より身長が縮んだ」
「重いものを持ったわけでもないのに、腰や背中が痛む」
こうした症状に心当たりはありませんか?実はそれ、「いつの間にか骨折」かもしれません。
「いつの間にか骨折」とは、自覚症状が乏しいまま背骨(椎体)が押しつぶされるように骨折してしまう状態を指します。放置すると、将来の寝たきりリスクや寿命にまで影響を及ぼす可能性があるため、早期の発見と適切な治療が不可欠です。
今回は、横浜市緑区の「かたの整形外科クリニック」が、いつの間にか骨折の原因から最新の検査・治療法、そして日常生活でできる予防策まで詳しく解説します。
【1.「いつの間にか骨折」とは何か?】
「いつの間にか骨折」の正式名称は、「骨粗鬆症性椎体骨折(こつそしょうしょうせいついたいこっせつ)」といいます。
通常、骨折といえば転倒して激痛が走るイメージがありますが、この骨折は、自分の体重や、日常の何気ない動作(お辞儀をする、くしゃみをする、重いものを持ち上げるなど)といった、ごくわずかな衝撃で背骨が潰れてしまうのが特徴です。
なぜ「いつの間にか」なのか
多くの場合、強い痛みを感じない、あるいは「年による腰痛かな?」と思い込んでいるうちに進行します。レントゲンを撮ってみて初めて「あ、折れていますね」と診断されることが多いため、このように呼ばれています。
【2.いつの間にか骨折を引き起こす最大の原因「骨粗鬆症」】
この骨折の背景にある最大の原因は、「骨粗鬆症(こつそしょうしょう)」です。
骨粗鬆症とは、加齢や閉経、生活習慣などによって骨の密度が低下し、骨の中がスカスカになって脆くなる病気です。
・加齢と閉経
特に女性は閉経後、骨の代謝を助ける女性ホルモン(エストロゲン)が急激に減少するため、骨密度が下がりやすくなります。
・栄養不足
カルシウムやビタミンD、ビタミンKの不足。
・運動不足
骨は負荷がかかることで強くなる性質があるため、運動不足は骨を弱くします。
【3.こんな症状は要注意!チェックリスト】
以下の項目に当てはまる方は、いつの間にか骨折の可能性があります。
1.身長が若い頃より2cm以上縮んだ
2.背中や腰が丸くなってきた(円背)
3.壁に背中をつけたとき、後頭部が壁につかない
4.仰向けで寝ると腰や背中が痛む
5.立ち上がるときや、動作の切り替え時に痛みが走る
特に「身長の低下」は重要なサインです。背骨の1つが潰れると約1cm身長が縮むと言われています。
【4.放置するとどうなる?「骨折の連鎖」の恐怖】
いつの間にか骨折を「ただの腰痛」と放置してしまうのは非常に危険です。
骨折の連鎖(ドミノ骨折)
一度背骨が折れると、身体のバランスが崩れ、隣接する他の背骨にも過度な負担がかかるようになります。これにより、1箇所折れた人は2箇所目、3箇所目と次々に折れていく「骨折の連鎖(ドミノ骨折)」を引き起こしやすくなります。
全身への影響
背中が丸くなることで、肺が圧迫されて呼吸機能が低下したり、胃腸が圧迫されて逆流性食道炎などの消化器症状が出たりすることもあります。また、歩行能力が落ちることで介護が必要な状態(ロコモティブシンドローム)に陥るリスクも高まります。
【5.かたの整形外科クリニックでの検査と診断】
当院では、患者様お一人おひとりの状態を正確に把握するため、最新の検査機器を導入しています。
骨密度測定(DEXA法)
骨密度の測定には、最も信頼性が高いとされるDEXA(デキサ)法を採用しています。骨折が起きやすい腰椎と大腿骨(股関節)を直接測定することで、精度の高い診断が可能です。
X線(レントゲン)検査
背骨の形をチェックし、潰れている箇所がないかを確認します。
丁寧な問診と触診
いつから痛みがあるのか、どのような動作で痛むのかを詳しくお伺いします。当院は「地域の皆様に安心と安らぎを」をモットーに、親身なコミュニケーションを大切にしています。
【6.効果的な治療法とリハビリテーション】
診断の結果、いつの間にか骨折や骨粗鬆症と判明した場合は、以下の治療を組み合わせて行います。
薬物療法
骨が壊されるのを抑える薬や、骨を作るのを助ける薬など、患者様の年齢やライフスタイルに合わせたお薬(内服薬・注射薬)を処方します。
装具療法(コルセット)
骨折直後の場合は、コルセットを装着して背骨を固定し、さらなる変形を防ぎます。
理学療法士によるリハビリテーション
当院には国家資格を持つ理学療法士が在籍しています。
「痛みが怖いから動かない」と筋力が低下し、転倒リスクが増してしまいます。無理のない範囲で筋力をつけ、姿勢を改善するための指導を行います。
【7.日常生活でできる予防のポイント】
いつの間にか骨折を防ぐには、日頃の「骨ケア」が重要です。
・食事
カルシウム(乳製品・小魚)、ビタミンD(鮭・キノコ)、ビタミンK(納豆・緑黄色野菜)を積極的に摂りましょう。
・日光浴
ビタミンDを体内で合成するために、1日15〜30分程度の日光浴が推奨されます。
・運動
ウォーキングや、片足立ちなどのバランス訓練が効果的です。
【8.まとめ】
「いつの間にか骨折」は、早期に発見して適切な治療を始めれば、骨折の連鎖を防ぎ、いつまでも元気に歩き続けることが可能です。
横浜市緑区のかたの整形外科クリニックでは、骨粗鬆症の専門的な診断から、理学療法士によるオーダーメイドのリハビリ、院内処方によるスムーズな治療を提供しております。
「少し背中が痛いだけ」「年のせい」と諦めず、ぜひお気軽にご相談ください。十日市場駅・青葉台駅からバスでアクセスしやすく、駐車場も9台完備しております。
あなたの「一生歩ける骨」を、私たちと一緒に守っていきましょう。

