頸椎症(変形性頸椎症)
【頸椎症とは】
頸椎症とは、加齢に伴い頸椎(首の骨)や椎間板(骨と骨の間にあるクッション)が変形し、神経や脊髄が圧迫されることで、様々な症状を引き起こす疾患です。中高年に多くみられますが、最近ではスマホの普及により若い人にも増えています。
【原因】
主な原因は、加齢による頸椎や椎間板の変性です。 その他にも、以下のようなものが原因として考えられます。
- 姿勢の悪さ:猫背や前かがみの姿勢は、頸椎に負担をかけます。
- 長時間同じ姿勢:デスクワークやスマホの使い過ぎは、頸椎の筋肉を緊張させます。
- 運動不足:運動不足は、頸椎の柔軟性を低下させます。
- 外傷:過去の首の怪我も、頸椎症の発症リスクを高めることがあります。
【症状】
主な症状は、首の痛みや凝りです。その他にも、以下のような症状が現れることがあります。
- 肩や腕の痛み
- 手の痺れ
- めまい
- ふらつき
- 歩行障害
症状は、神経の圧迫部位や程度によって異なります。
【検査・診断】
頸椎症の診断には、レントゲン検査が有用です。レントゲン検査では、頸椎の変形や椎間板の狭小化などを確認することができます。また、問診や触診も診断の重要な手がかりとなります。問診では、痛みの部位や程度、発症時期などを詳しくお伺いします。触診では、首の可動域や圧痛の有無などを確認します。
【治療】
頸椎症の治療は、保存療法が基本となります。
- 薬物療法:痛み止めや消炎鎮痛剤などを用いて、痛みを和らげます。
- リハビリテーション:頸椎の可動域を改善し、筋肉を強化します。
- 装具療法:頸椎カラーなどを用いて、頸椎を安静に保ちます。
- 神経ブロック注射:痛みが強い場合、神経ブロック注射を行うことがあります。
保存療法で症状が改善しない場合は、手術療法が検討されます。手術では、圧迫している部分を取り除き、神経や脊髄の圧迫を解除します。
【予防】
頸椎症の予防には、以下の点に注意することが大切です。
- 正しい姿勢:正しい姿勢を保つように心がけましょう。
- 適度な運動:適度な運動は、頸椎の柔軟性を高め、筋肉を強化します。
- ストレッチ:こまめなストレッチは、頸椎の筋肉をほぐし、柔軟性を保ちます。
- 温める:体を冷やさないように、特に首を温めましょう。
- 休憩を挟む:長時間同じ姿勢での作業は避け、こまめに休憩を挟みましょう。
【当院での治療】
当院では、頸椎症の治療として、薬物療法、リハビリテーション、装具療法などを行っています。理学療法士によるリハビリテーションでは、頸椎の可動域改善や筋力強化訓練など、患者さんの状態に合わせた適切なメニューを作成いたします。
【よくある質問】
Q:頸椎症は治りますか?
A:頸椎症は、適切な治療と予防を行うことで、症状を改善することができます。
Q:頸椎症を放置するとどうなりますか?
A:頸椎症を放置すると、症状が悪化し、日常生活に支障をきたすことがあります。
Q:どのような運動が頸椎症に良いですか?
A:首に負担のかからないストレッチや軽い運動が良いでしょう。

