疲労骨折
【疲労骨折について】
「いつの間にか足が痛くなり、休むと治まるが運動すると再発する」
「転んだりぶつけたりしていないのに、特定の場所がずっと痛む」
このような症状にお悩みではありませんか?それは、一度の大きな衝撃で起こる通常の骨折とは異なる、「疲労骨折(ひろうこっせつ)」かもしれません。
横浜市緑区霧が丘の「かたの整形外科クリニック」では、日本整形外科学会認定の専門医)が、疲労骨折を早期に発見し、再発させないためのリハビリテーションまでトータルでサポートいたします。
【1.疲労骨折とは?通常の骨折との違い】
疲労骨折とは、健康な骨に「小さな力」が繰り返し加わることで、骨にひびが入ったり、完全な骨折に至ったりする状態を指します。いわば「骨のオーバーユース(使いすぎ)」です。
通常の骨折(外傷性骨折)
転倒、衝突、事故など、一度の非常に強い力が加わって発生します。受傷した瞬間に激痛が走り、腫れや変形が目立ちます。
疲労骨折
マラソンでの走行やジャンプ動作など、強度は低くても持続的な負担が一点に集中することで起こります。初期段階では「違和感」程度で、レントゲンにも写りにくいという特徴があります。
【2.疲労骨折が起こりやすい部位とスポーツ】
疲労骨折は、競技の種類や練習環境、フォームの癖によって発生する部位が異なります。当院のある横浜市緑区周辺でも、部活動に励む中高生や、長津田・中山エリアのランナーの方に多く見られます。
●足の甲(中足骨)
陸上競技、サッカー、バスケットボールなどで最も多く見られます。特に第2・第3中足骨が頻発部位です。
●すね(脛骨・腓骨)
長距離ランナーやバレーボール選手に多く、「シンスプリント(骨膜炎)」と間違われやすいため、正確な診断が必要です。
●肋骨(ろっこつ)
ゴルフのスイングやボート競技など、体を捻る動作の繰り返しで発生します。
●足の付け根(大腿骨頚部)
高齢者の転倒による骨折とは異なり、アスリートの過度なトレーニングで起こります。ここは重症化すると手術が必要になるため、早期発見が非常に重要です。
【3.疲労骨折を引き起こす3つの原因】
疲労骨折は単に「練習量が多い」だけでなく、複数の要因が重なって発生します。
①トレーニング要因(オーバーユース)
・急激に練習量や強度を上げた(新入部員の時期、大会前など)
・硬いアスファルトの上でのランニング
・クッション性のなくなった古いシューズの使用
②身体的要因(柔軟性と骨密度)
・筋肉の柔軟性低下(筋肉が硬いと骨への衝撃が直接伝わる)
・扁平足や外反母趾など、足のアーチの崩れ
・骨密度の低下(当院ではDXA法による精密な骨密度測定が可能です)
②身体的要因(柔軟性と骨密度)
特に女性アスリートにおいて、「エネルギー不足」「無月経」「骨粗鬆症」の3つは「女性アスリートの三主徴」と呼ばれ、疲労骨折のリスクを飛躍的に高めます。
【4.見逃さないで!疲労骨折のサイン(症状)】
疲労骨折は「痛みはあるが動けてしまう」ため、放置して悪化させることが多い怪我です。
1.ピンポイントの痛み
骨の特定の場所を指で押すと「ウッ」と響くような激痛(圧痛)がある。
2.運動中・運動後の痛み
練習を始めると痛むが、温まってくると少し楽になり、終わるとまた痛む。
3.腫れと熱感
患部がわずかに腫れたり、左右を比べると赤みを帯びて熱を持っていたりする。
4.日常生活への波及
悪化すると、歩くだけ、階段を上り下りするだけでも痛みが出るようになります。
【5.当院での診断の特徴】
疲労骨折の診断には適切な検査が必要です。当院では以下の体制で診断を行います。
デジタルX線撮影(レントゲン)
まず基本となる検査です。ただし、疲労骨折の初期(発症から1〜2週間)はレントゲンに写らないことが多々あります。当院では「異常なし」で終わらせず、経過を見て再撮影や追加検査を検討します。
超音波検査(エコー)
当院では積極的にエコー検査を活用しています。骨の表面のわずかな盛り上がりや、周囲の炎症(血流の増加)をリアルタイムで確認できるため、レントゲンに写らない初期の疲労骨折を発見するのに非常に有効です。
【6.治療と早期復帰へのリハビリテーション】
疲労骨折の治療は「ただ休む」だけでは不十分です。休んでいる間に低下する筋力や柔軟性を補い、「なぜ骨折したのか」という根本原因を解決しなければ、復帰後に必ず再発します。
局所の安静
骨の修復を待つため、基本的には痛みの出る動作を制限します。必要に応じてサポーターや足底挿板(インソール)の処方を行います。
理学療法士による運動療法
当院には国家資格を持つ経験豊富な理学療法士(PT)が在籍しています。
・柔軟性の改善: 硬くなったふくらはぎや股関節のストレッチ。
・フォーム修正: 骨に負担をかける走り方やジャンプの癖を修正。
・体幹トレーニング: 衝撃を分散できる体作り。
院内処方によるサポート
当院は院内処方を行っております。消炎鎮痛剤や、骨の形成を助けるビタミンD・カルシウム剤などを、診察後スムーズにその場でお受け取りいただけます。患者様の通院負担を軽減し、トータルで治療を支えます。
【7.まとめ】
疲労骨折は「根性が足りない」「少しくらい痛くても我慢」という考えで放置してはいけない怪我です。無理を重ねて完全骨折(骨がポッキリ折れる)に至ると、手術が必要になり、数ヶ月〜半年のブランクを作ることにもなりかねません。
横浜市緑区の霧が丘・十日市場のかたの整形外科クリニックでは、スタッフ一同が患者様の「一日も早く競技に戻りたい」という気持ちを尊重し、最適な治療計画をご提案します。
よくあるご質問
- Q.練習を休みたくないのですが、続けながら治せますか?
- Q.子供が「成長痛」だと言っていますが、受診すべきですか?
A.部位や程度によります。完全に休むのではなく、患部に負担をかけないトレーニング(水泳や体幹トレなど)を組み合わせる「積極的休息」をご提案します。
A. 成長痛(オスグッド病など)と疲労骨折は区別がつきにくいものです。早期の正確な診断が、将来の選手寿命を守ります。

